アンチエイジングと医療

エピソード:
ある人が検診に行きました。血液検査の結果、血糖値が正常値上限、
しかし他の検査はみな正常範囲。

お医者さんはそんな場合ほとんど「食事に注意してくださいね」
で終わってしまいます。

ちょっと親切なお医者さんなら、
栄養士に食事指導をしてくれるよう依頼します。
でも家に帰ると指導されたカロリーを守るためには、
カツどん1杯お昼ご飯で食べるときも「これ何キロカロリーあるんだろう」
といろいろ気になりいらいらし始めるか、
あるいは1ヶ月もするとどうでもよくなって忘れてしまうかどちらかでしょう。

そしてそのまま変わりない生活習慣を続けているうちに
2年後には胴回りが立派になり、3年後には血糖値が上昇、
正真正銘の糖尿病となって、ここではじめて
お医者さんから抗糖尿病薬を始めとするの各種のお薬(治療薬)をもらったり、
本格的な生活指導を受けることになります。

現在の医療システムは残念ながら、
個別の疾患治療を目的とした治療医学が中心であり、
また健康保険制度も予防ではなく治療を前提にした制度で成り立っているので、
予防的観点から行われる医療は現行のシステムにはなじみません。

すなわちアンチエイジングは、
現行の医療保険制度の枠組みの外で考えなければならないもの、
ということになります。
しかし、本来病気になってからでは遅すぎます。
症状が表面化する前、健康なうちから、
自らの努力で自分に適したアンチエインジングを見つけ、
実行しなければならないわけです。

もっと早い段階でアンチエインジングについて考え、生活習慣を変えることができれば、
冒頭の人物も違った人生を歩めたはずです。