3月号のボディプラスという健康誌にQ脳ダイエットを取り上げていただきました。
記事をまとめていただいたレポーターの方はたいへん熱心に著書「Q脳ダイエット」を読み込んでいただいたようで、私もたじたじになるような質問を数多くいただき、何とか回答のつじつまを合わせてできあがったのがあの記事です。
とてもすてきなイラストでまとめていただきレポーターの方にはたいへん感謝しております。
そんなこともあって、改めてQ脳ダイエットについて整理してみました。今回はそんなQ脳ダイエットの本質について書きたいと思います。
最近は健康情報が数多く出回っています。
またテレビでも健康バラエティ番組がたいへん多く放映されるようになっています。
これでみなさんがより健康になってもらえるならそんなうれしいことはありません。
しかし、なかなかテレビで言うようには実行できませんよね?それはなぜなんでしょうか。
以前NHKの番組で昨年の大震災のときに人々がどの様に行動したかについて分析をした番組がありました。
津波が来ると情報を受け取っていながら避難しなかった人々の心理はどうなっていたのか、を読み解くという特集でしたが、自分だけは大丈夫、という心理、他の人も逃げていないので大丈夫、という心理、そのような心理状態が働いて人々の避難を遅らせてしまったと番組では語っていました。
健康についてもまったく同じ事が言えます。
血圧が高いですね、血糖値が高いですね、コレステロールも高いです、このままでは脳卒中か心筋梗塞を起こしますよ、と健康診断でいわれたにもかかわらず、何もしようとしない人が多くいらっしゃいます。
ここまで深刻でなくても、少しお腹周りが気になってきたのでダイエットを始めてみたが、三日も続かなかった、なんていう方も多いのでは?
これには自分だけは大丈夫という心理が働いているでしょうし、治療をはじめると食事制限をいわれるからいやだ、という人もいますし、三日も続かないとやっぱり自分は意志が弱かった、とあきらめる方など色々です。
でもちょっと考えてみてください。
もしあなたのご両親や最愛の人がこんな状況であれば、早く何とかして欲しいと口うるさく注意を促すと思います。
自分以外の人には言えてもなぜ自分自身では行動できないのでしょうか。
そこに注目したのがQ脳ダイエットです。
手の届くところにある食べ物は何でも食べてしまう、
好きな食べ物は止められない、出された食べ物は全部平らげないと気が済まない、お腹がいっぱい!とわかっているのにさらにデザートを食べないと気が済まない等々、誰でも思い当たる節があるのではないでしょうか。
食行動の基本は、
1.脳が視野に入ったものが食べ物であると認識する
2.お腹が空いているかどうかチェックする
3.食べ物を消化する胃や腸に指令を出して準備させる
4.食物に手を伸ばして口に入れろと指令を出す、
こんな一連の脳のシステムに則って行われます。
この脳の回路を私はエネルギー摂取をひたすら追い求めるという事からQuest脳(Q脳)と名付けました。
自分の脳の中にこのQ脳が存在することを意識することで、それを如何にコントロールするかと考えるもう一人の自分がいれば、自分自身の行動をしっかりと客観的にみることができ、よりよい判断ができるのではないかと考えました。そしてこのよりよい判断をするもう一つの脳をSelf脳(S脳)と名付けました。
ですからQ脳ダイエットというのは、三日坊主で何をやっても続かない、といったなかなか思うようにならない自分自身を客観的に見ることによって、目標に向かっての行動を強めていくことがこのダイエット法の基本的な考え方です。
食事の取り方、食材の選び方、運動の推奨と行動自体は一般的にいわれていることと大きな違いはありません(もちろん組み合わせ方にQ脳ダイエットなりの工夫はありますが)。
ただそういったダイエットに向けた行動が三日坊主にならずに続けられる方法と理解していただければ幸いです。