何でそんなに食べるの?

現在日本でどのくらい食糧が廃棄されているかご存知でしょうか。
いろいろな統計があるので正確な数字はあげませんが、実に輸入食料、国内生産食料のおよそ3分の1が廃棄されています。

この廃棄は、スーパーマーケット・コンビニ・レストランなど食料品を扱う企業や店舗からは、多くが賞味期限切れ・消費期限切れでの廃棄です。
家庭からの廃棄で一番多い理由は「多く作りすぎて(買いすぎて)食べきれなかった」となっています。

これらは流通に上った食料品の話で、生産農家では形が悪い、傷がついているなどの理由により、かなりの量の野菜や果物が廃棄されています。
十分食べられるのに、です。

このような事実をきちんと認識する必要があると思います。
食品製造業界、食品流通販売業界は多くの食料品を大量に生産し、輸入し、それらを棚に並べて消費者の購買意欲を高めようとします。
スーパーでは毎日のように食料品の安売りが繰り返され、もっと「買え」というメッセージが強力に出されています。それは企業として正当なマーケティング活動ですので、
それがおかしいといっても仕方がないことです。

そうではなく、賢い消費者はそういったメッセージに踊らされることなく賢い選択をするべきです。
安売りのために生産コストが安い国で生産された食料品が多く輸入され、しっかり手間をかけた野菜を作っている国内の農家に対して農産物に対するコスト圧力を高め、またその手間を簡略化させる圧力にもなっているのです。

安い食品を大量に買っても多くが家庭ゴミになってしまいます。
何より多くの食料品から作られた大量の食事で健康が損なわれているという事実にしっかり目を向ける必要があります。

なぜこんなに食べなければいけないのでしょうか。

先日通勤途中で食べ放題のレストランの広告をもらい、思わずツイッターでつぶやいてしまいましたが、食べ放題のレストランに行くほどの飢餓状態なのか、まず行く前に自問しましょう。
せっかくならしっかりと栄養価が確保された食材を使って、美味しく調理されたレストランに行ってはいかがですか。
そんなレストランは値段が高い、だとかそんなでは満腹にならない、と思った方は、将来医療費の大量消費者になります。

今の世の中、満腹になるほど食べなくても餓死することはありません。
それより摂取カロリーを抑える事で長寿になることが証明されています。

私たちはもっと賢い消費者になるべきです。
特に次世代を担う子供たちにとってはとても大切なことです。早く大きくなれとたくさんの食事を作り、残さず食べなさいと命令する。
お母さんたちはよかれと思ってやっていると信じたいですが、それが将来、子供の夢を砕くことにもつながりかねないことはしっかり認識する必要があります。

砂糖や脂肪は簡単に習慣性ができます。そうなると子供が好きだからと砂糖たっぷり、油ものいっぱいの料理がますます増えて、肥満児を作り上げてしまいます。

シンプルに、素材の味を生かした料理を作りましょう。少なくて良いのです。
ときどきお腹が空いたと文句を言われるかも知れませんが、そのときはちょっとしたおやつを自然食品で作ってあげれば良いではありませんか。
そんなもの高くて買えないと思われるかも知れません。
今まで通りたくさん買おうとするから「家計がたいへん!」となるのです。

少ない食品を工夫して使い回す。これを考えていかないと将来の子供たちは平均寿命が50歳、多くが心筋梗塞、脳卒中で亡くなる世の中が来ることが心配です。

「少なく食べて、もっと健康に!」

がんばりましょう。