あるテレビ番組で、美味しく、安全なブタを育てて、大きな年商を上げているという養豚企業の話題を取り上げていました。
厳密な衛生管理や、無農薬の飼料などに気を遣った、値段は高いが美味しく安全な豚肉を独自の流通ルートで提供しているという話でした。
現在の成功に至る過程の中で、はじめは全国展開する大手のスーパーに卸していましたが、せっかく手間暇かけて作った豚肉をどんどん値段を下げて販売し、生産業者に値段を下げることだけを強要する大手流通業のバイヤーに嫌気がさして、即刻その大手スーパーに卸すこと止めたという話が出てきました。
先日のコラムでも書きましたが、消費者はどうしても大手流通業者の安売りのマジックに踊らされて、ともかく安いものを大量に買うことに慣らされてしまっていないでしょうか?
生産者が手間暇かけて作ったものは正当に評価して、生産者にちゃんと利益を渡せる値段を付けて販売すべきです。
また消費者も安全で味の良い食料品なら多少高くてもそちらを選ぶ『勇気』を持つことも必要ではないかと思います。
食料品は体の栄養に直接、かつ深く影響します。単に満腹感が満たされればよいという話ではないのです。
このテレビ番組に出てきた養豚業者も大手スーパーと袂を別った後、ある生活協同組合の協力で独自の流通を作っていって成功したということです。
消費者が自身の健康のリスクをもっとしっかり考えれば、安心、安全な食品を手に入れたいと思うでしょうし、そういったものを作る人には正当な利益が渡るような流通システムを作り、支援することが重要だと思います。
皆様にも、いつまでも健康でいてもらいたい・・・ そのために食品の安全性について少しでも問いかけていただけたら幸いです。