にんじん嫌い

なぜ子供は野菜が嫌いなのでしょう?

偉そうにタマネギ嫌いの友人の話を書きましたが、
かくいう私もにんじんが嫌いです。
ただ4、5歳くらいまではよく食べていたと記憶しております。

ところが、小学校に入るちょっと前、ある日突然嫌いになったわけです。
今でも覚えていますが、ある日「にんじんは食わないぞ」宣言を出しました。
それまでは母から「あなたはウマ年だからにんじんが好きなんだね」といわれて、
たしかに馬にはにんじんがつき物なので、そんなものかと一生懸命食べていました。
ところが自我の目覚めか、反抗期かそこのところははっきりしませんが、
ある日、突然気がついたのです。
にんじんはおいしくない、なのになぜウマ年生まれの人間は、
にんじんを食べなければいけないのか?いったい何の関係があるのかと子供心に悩んだ結果、
先の「にんじんは食わないぞ」宣言を出したのでありました。
いまだににんじんは苦手ではありますが、多少は食べられるようになりました。

数年前、母と食事したおりに、私がにんじんを食べているのを見ていた母から、
驚きの真実が語られました。実は母親もにんじんが嫌いだったのです。
実は私はその時まで母がにんじん嫌いだったのを知りませんでした。

母は自分の子供たちがにんじん嫌いにならないように、
いろいろ考えた末に考えついたのが、例のウマ年とにんじんの話だったのだそうです。

小さい頃はうまくいっていたので、しめしめ、と思っていたそうですが、
「にんじんは食わないぞ」宣言を出された以降は、やはりばれたか、もう無理をせず、
とあきらめたのだそうです。

子供はなぜ野菜が嫌いかの話からかなり脱線してしまいましたが、
実は野菜が嫌いなのは子供たちだけではなく、多くの大人も嫌いなんですよね。

そこで少なくとも子供に野菜を食べさせようと思ったら、
理屈をつけて食べさせようとするのではなく、まずはお母さんからしっかり野菜嫌いをなおして、
楽しくみんなでおいしく食べられるように工夫をしましょう。