金融危機と病気

あるテレビの特集番組にて昨年後半に起こった金融危機について放送していました。

最新の金融工学を使ったリスク分散の仕組みと、そこで何が起こったのかを解説した番組でした。

私はもちろん金融の専門家ではないので、内容の半分も理解できたかわかりませんが、簡単に言うと最新の数学、工学を組み合わせた金融工学を用いて、貸し倒れリスクを最小化する方法を見つけたある投資銀行が、
そのリスクを積極的にかぶることで儲かる仕組みをもつ金融商品を作り上げた。

ところがその金融商品の儲けに目がくらんだ金融機関、投資機関が、リスクも考慮せず際限なく資金をつぎ込んでしまった、というのが今回の金融ショックの原因ということでした。

金融商品のリスクの大元をたどると、米国での不動産価格は下落しない、ということが前提であったようで、どこかで昔聞いたような土地神話がまだ残っていたようです。

リスクとは、いずれ具現化する可能性があるからこそリスクなのであって、そのリスクの分析と対応は常に怠るべきではありません。健康も全く同様です。

誰しも病気になるリスクはあるわけですが、残念ながら普段それを意識しているのはごくわずかな人たちだけでしょう。

たいていの人は「あの人は病気になったが自分は違うので大丈夫」あるいは「病気になっても病院で薬をもらえば治るから大丈夫」と思っていて、金融恐慌前の金融機関と全く一緒で、リスクを無視して根拠のない安全を信じているのです。

最近少しは健康志向ということで、病気のリスクを前向きに捉える人たちが出てきましたが、メタボヘルプ.comの読者にはぜひ、リスクを意識して、しかしいたずらに不安を覚えるのではなく、それをどうやって最小化するかを考えていただきたいものです。