東京港区、愛宕山にある愛宕神社のすぐ隣にそのレストランはあります名前は「T」。
ソムリエで有名な田崎真也氏プロデュースの和食レストランです。
この店名は田崎のTだそうです。そうするとSもありそうですが、ほんとうにありました。
愛宕山を下って道路の新橋側に「S」というフレンチレストランがやはり田崎真也氏プロデュースのお店です。
今回はこの愛宕山の和食レストラン「T」を覗いてきましたので、そのメニューなどをご紹介します。
愛宕神社はご覧の急階段(出世階段というのだそうです)を上ったところにあります。
下から見たのでは如何に急な坂かがわかりにくいので、上から覗いて撮ってみました。
お店の建物は神社の社務所かと思わせるような木造平屋建てで、店内は20席程度の比較的こぢんまりしたお店です。
さすがにソムリエプロデュースのお店だけあって、店員さんのサービスは心地よいものを感じました。
お料理の全体は会席料理のようなフルオーケストラの交響曲と言うよりは、弦楽四重奏だとかピアノソナタなどの小品のアンサンブルといった印象です。
田崎氏のお店なのにお酒は日本酒、焼酎、ビールだけでワインはありません。
つまり和食に日本のお酒を合わせて楽しんで下さい、という趣向なのでしょう。
ビールも地ビールやお店のオリジナルビールなどちょっと変わったものもあります。
お料理も東京の地のものにこだわった食材が使われていました。
さて一品目、「イカのカステラ風とゆず皮の蜜煮」。イカの風味が新鮮です。
二品目は「おからとマイタケの焚き物」、三品目は「紅芯大根と湯葉よせ」で味付けに酸味がきいていたので、何かと思いましたら、白ポン酢とのことでした。これは白醤油で作ったポン酢です。
紅芯大根の紅色と湯葉の色合いを殺さないように、ポン酢を透明にしたにくい演出です。
続いては大根の煮物、これは結構しっかりした味付けです。
その後お造りとして「アコウダイとマダイ」、「手鞠寿司」の上に乗っているのはメダイの「づけ」で、ちょっとピリ辛風味なのは口の中での小さな驚きでした。
もうひとつの手鞠はするめいかの一塩で、するめいからしい歯ごたえの一品です。
続いては「金目鯛のゴマ汁しゃぶしゃぶ」です。
とてもだしのきいたゴマ汁を煮立たせて、ここに脂ののった金目鯛の薄造りをしゃぶしゃぶで というちょっと変わった趣向でしたが、このしゃぶしゃぶ用の汁も品のよいだしとゴマの風味がうまく調和して、
金目鯛だけでなく思わず汁も楽しんでしまいました。
焼き物は、これまた「金目鯛の黄金焼き」で、朴葉に乗せて焼いたものです。
総評価としてお鍋はよかったのですが、個人的No.1は、「紅芯大根と湯葉よせ」でした。
ポイントは、見た目と食べた時の酸味のギャップがインパクトがあったことで、とても素敵でした。
無粋なカロリー計算はあえてしませんが、ご覧の通りかなりヘルシーメニューのお店ですので、品数を調整すればダイエット中の方も結構楽しめるのでないでしょうか。