新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。
さて、年が変わるということは暦年齢として否応なく1歳が年齢に付け加わるわけです。最近この数え方に多少違和感を憶えるようになりました。すなわち時間の進み方は人によって異なっていると思うようになったからです。
60歳は人生の一区切りとして還暦といいますが、今と昔の60歳はずいぶん様子が違います。私自身が60歳を超えたから言うわけではありませんが、私が子供の頃は60歳というと「おじいさん」という印象が強かったのですが、最近では60歳といえども元気で、仕事もまだ現役という方も多いかと思います。
2015年の統計では日本全国で100歳を超える人口が6万人を超えたことが報じられました。人の遺伝子は2~3万年くらい前からほとんど変わっていませんので、この最長寿命の伸びは環境因子の変化によるところが大きいといえます。逆にいいますと人の遺伝子は本来であれば100歳を超える年齢を達成できるポテンシャルを持っているということです。しかし80歳台で寝たきりになったり亡くなったりする方も多いので、人により寿命はさまざまで、きっと各人の時間の進み方も違うんだろうなあ、と思うようになったというわけです。
冒頭の暦年齢の話に戻りますが、各人の寿命が違うということは、暦年齢とカラダの年齢は一致していないということです。人の遺伝子は誰でも99.9%が同じで残りの0.1%に肌の色や身長、体重などカラダの特徴の違いがあるといわれていますが、もし遺伝子が寿命を決めているなら、皆100歳以上になってもおかしくないはずです。
しかしそうならないのは、それぞれ生活している環境が違うからです。この環境の違いと0.1%程度存在している遺伝子の違いが影響し合って、必要な遺伝子のスイッチが入ったり、入らなかったりと寿命の個人差がでてくると考えられます。
血液検査では『正常値』、『異常値』という言い方をしますが、遺伝子には『正常値』、『異常値』は存在しません。大多数の人が持っている遺伝子の型に比べてちょっと異なる型を遺伝子変異といいますが、これはあくまでも個性であって異なる型であるから病気というわけではありません。
ところが、型の異なる遺伝子を持っているのに、別の型の遺伝子を持っている人と同じ生活をしたら、それはカラダのどこかにひずみを生んでしまうことは想像に難くないと思います。そこで遺伝子の個性を調べて、現状のカラダの年齢を評価すると、どこにひずみがあるかが分かってきます。そこで老化に対する対策が立てられるわけです。
というわけでこのような研究と実践を発展させるべく、本年エイジングケアセンターを設立します。まだ明らかに寿命を延ばせる方法が見つかっているわけではありませんが、老化に係わる遺伝子も見つかってきていますし、このような老化遺伝子のスイッチを入れたり切ったりする天然素材なども見つかってきていますので、それらを組み合わせて少しでもカラダの老化を遅らせ、健康的な生活を楽しむことに役立てればよいと考えています。エイジングケアセンターの詳細は後ほどお知らせ致します。
では2017年も皆様に役立つ情報をお届けできるように頑張ってまいります。