Always三丁目の夕日の3作目が劇場公開となりましたね。
その宣伝かも知れませんが、先日テレビで第2作目を放映していました。
その中で鈴木オートの社長(といっても町の修理工場のオッチャンですが)の一家が東京タワーの展望台に上る場面がありました。
そのとき高所恐怖症であるこの社長が展望台のエレベーターを降りたとき、家族に「おい、そんなに早く歩くな!傾いて落ちてしまうじゃあねぇか」というセリフがありました。この脚本を書いた人はもしかしたら自身が高所恐怖症かも知れません。
というのはあり得ないことを想像して不安を増幅していくのは不安発作を持つ人の特徴で、それをコミカルに良く捉えているからです。
落ち着いてよく考えれば東京タワーの展望台が傾くはずもなく、単なる妄想に過ぎないことはわかるはずですが、恐怖症のある人はそう考えざるを得ないのです。
不安な要素があり得ることもあり得ないことも次々に浮かんできて、互いに増幅されしまいには不安でいたたまれない状況に追い込まれるのが不安発作です。
カウンセリングではなぜ不安なのかを質問してひとつひとつその理由を尋ね、起こりえないことを納得してもらって不安を解いていきます。
肥満の方もこれに似た現象を起こします。
食べ物と心理状態が強く結びついている人がいて、不安な状態になると食べ物に手が伸びるのです。
特に甘いものが食べたくなります。また逆に空腹になると不安になることもあります。
お腹が空くと眠れなくなるというのもこれに近いものです。
ある程度食べて満腹になったり、甘いものでしっかり血糖値が上がったりすると一段落して不安な状態が解消されます。
おそらくこれは食べるという行為によりそちらに集中するため不安の増幅が途切れたり、血糖値が上がり脳内の報酬系が働くことによって、不安の増幅が終息したりするからと考えられています。
不安の増幅を断ち切る方法のひとつは何も考えないことです。
不安はあれこれ考えることによって増幅されるため、何も考えない訓練をするのです。
ヨガでよくやる瞑想は何も考えない訓練としてよい方法です。
座禅を組んで(普通のあぐらでもよいですが)、深くゆっくり呼吸して浮かんでくる雑念をひとつひとつ消していきます。
ダイエットを始めた初期は空腹を感じないように食事配分をしても空腹を感じてしまうことがあります。
そんなときにこの瞑想は役に立ちます。
これはS脳、Q脳の存在を意識して、客観的に自分自身を見つめることによってダイエットを行うQ脳ダイエットの強化方法のひとつでもあります。
Always三丁目の夕日の映画が映し出す昭和30年代は、ちょうど私も映画に出てくる子供達と同じ年代です。
確かにそんなに豊かな時代ではなかったように思います。
でもなぜかみんな活気に満ちて幸福だったようにも思います。
こんな風にノスタルジーを感じることも脳と心の健康に役立ちます。
Always三丁目の夕日の映画を観てそんなことを感じたのでした。