ついに日本でも新型インフルエンザに感染している患者が確認された、というニュースが飛び交ったと思ったら、今日になって新型ではないことが判明したようです。
しかし、高速の遠距離大量輸送が可能な時代ですから、いつ起こってもおかしくない状態です。
またタイミングが大型連休というのも最悪です。
おそらく脳天気に(失礼!)海外旅行で感染国にいってもし何らかの接触があると、このウイルスは感染力は強そうですので、感染が起こります。
潜伏期間が3日ほどあるので、帰国する頃にはまだ症状が出ず、空港での検疫はすり抜け、自宅に帰った頃に発症、という事態がかなり発生することが推測されます。
つまり連休明けが大変になるということです。感染国への旅行を計画している人は中止することをお勧めします。
この新型ウイルスはH1N1のブタウイルスで、これが人への感染力を持つように変異したものです。
H1N1型は本来それほど強い毒性を持っているわけではありませんので、なぜメキシコだけあのように死亡者がでているのか不思議です。
たとえば、インフルエンザは気温の低い乾燥した時期に流行しますので、メキシコでは同じ型のヒトウイルスがあまりはやったことがなく、多くの人がH1N1の通常のウイルスに対する抗体も持っていないとか、特殊な状況があるのかもしれません。
ただこの新型ウイルスと従来のヒトのH1N1型インフルエンザの抗原性と全く違っているのか、交差反応性があるのかどうか、この辺の情報はまだ詳しくでていないようです。
どの型のウイルスであってもインフルエンザウイルスである限り、呼吸器粘膜への入り方はいっしょですので(詳細は私のインフルエンザブログを見てください)、タミフル、リレンザは有効なはずですし、実際米国ではこの両薬剤への耐性はないことが確認されています。
ただインフルエンザウイルスは変異が速いので、いつなんどきこの冬にはやったような薬剤耐性のインフルエンザウイルスがでないとも限りませんが。
ということで何はともあれ、手洗いにうがいをしっかり、また最近のマスクは高性能になって、ウイルスを除去できるレベルのものも出てきておりますから、そんなマスクを使いましょう。
日本国内でも連休明けに海外旅行組の帰国を境に患者が激増しそうですが、くれぐれもインフルエンザに感染したかと思われたら保健所に連絡して、決して電車などの人混みにでないようにしてください。
連休明け、インフルエンザにかかっているのに無理して出勤するのは絶対にやめてください。