4月半ばから機会があって、ドバイとリビアに行ってきました。
そのときの様子をちょっと報告します。
ドバイは超高層のビルが林立する近未来的な人工都市です。
私など、出発前にはアラビアンナイトに出てくるアラブの町並みを想像していたのですが、これはとんでもない間違いでした。
今、ドバイは潤沢なオイルマネーを背景に、世界の金融都市の一翼を担おうとしています。
確かにアメリカ合衆国でのリーマンブラザーズ経営破たんに端を発する金融クラッシュにより、ドバイ経済も大いに傷つきました。
現地では多くの建設中のビルで、工事がストップしている状況が見て取れました。しかし傷ついたとはいえ、相変わらず超巨額の投資資金は維持しており、現在は欧米経済の今後の成り行きを見守っている、といった方が適切かもしれません。
おそらく秋頃から彼らの巨大マネーはまた動き出すでしょう。
今回の金融恐慌で、ドバイの成長神話は終わった、というようなテレビ番組もありましたが、今回ご一緒させていただいた、中東経済に詳しい方によりますと、実際には5%以上であった経済成長率が、落ちたとはいえ、まだ3%は保持しており、経済成長率0%以下の日本に比べたらずいぶんまし、といえるそうです。
実際街中は活気にあふれ、ひところの車の大渋滞はだいぶ減ったとの事でしたが、それでもちょうど正常に戻ったという感じだそうです。
街の風景に目を移しますと、こちらの人たちは何でも世界一が大好きとのことで、ドバイタワーも現在800mの高さで建設がストップしておりますが、これは経済の落ち込みが原因ではなく、他の国でこれをしのぐタワーが作られている事から、計画を練り直して1000mにするとのことだそうです。