メタボ健診への批判

最近テレビで医療番組が増えてきましたが、このような特集番組で良く目にするのが、
救急車で運び込まれるシーンです。
このような場面に登場する病気はたいてい心筋梗塞とか脳卒中です。
番組を見て、誰しもこんなことにはなりたくないと思いつつも、
ついポテトチップやチョコレートに手が伸びる、
お酒を飲んだ後にラーメンを食べてしまうというのが現実ではないでしょうか。

しかし心筋梗塞も脳卒中もメタボから動脈硬化を元にして起こってくる病気で、
防ぐことができる病気なのです。

メタボ健診が始まって各方面からいろいろな批判が出始めております。

メタボ基準がおかしいとか、国の受診目標は達成できないとか、
組合健保の保険者である企業、
国民健保の保険者である市町村の健診費用負担増、
受診目標が達成できなかったときのペナルティとして、
話題の後期高齢者医療制度への拠出金増額、
メタボ基準に満たなくても動脈硬化になる人はいる等々・・・、

確かに全体のスキームとして本当にこれでよいのか、
という問題はあるかと思いますし、
この健診で拾いきれない部分があるのも事実です。

しかしメタボそのものは放置すると冒頭述べましたように、
何年後かには発作を起こして救急車で運ばれる病気に、
あるいは運が悪ければ死に至る病気に発展するものです。

まだ動脈硬化が進まないうちに発見し、自覚して運動と食事に注意する事、
必要に応じて指導を受けること自体は推奨されるべき事ではあっても
批判されるべき話ではないと思います。

「ヘビースモーカーで、甘いものも大好きで、
お肉もたくさん食べていて長生きした人を知っている」
という声も聞こえてきます。
確かにたばこは吸いたい放題、
甘いものや脂肪たっぷりの食事はし放題でも
90歳以上生きた人がいるのは事実です。

しかしこれはたとえていうと、横断歩道の赤信号を無視して
目をつぶって横断しても、車にはねられないこともあるでしょう?
それといっしょで、確率の問題です。

自分の健康は自分で守ることが重要です。
多少の忍耐は必要ですが、
病気になってしまうともっと厳しい忍耐を要求されるのですから。

みなさんがんばりましょう。