冬になって風邪が本格的になってきました。
風邪はいろいろなウイルスによって起こりますが、
中でも症状が重いのがインフルエンザウイルスによる風邪です。
今日から三日間にわたって、インフルエンザについてお話をしたいと思います。
インフルエンザウイルスはまず喉や鼻の粘膜にとりついてそこで増殖します。
それぞれの感染性ウイルスには臓器特異性というのがあります。
たとえば肝炎ウイルスは肝臓しか感染しませんし、
エイズウイルスもリンパ球という血液の細胞にしか感染しません。
インフルエンザウイルスにとっては呼吸器粘膜が絶好の増殖場所です。
ウイルスは呼吸器粘膜にとりついて増殖し、
とりつかれた喉や鼻は免疫反応を起こしてウイルスを除去しようとします。
この反応により喉が腫れたり、くしゃみ、鼻水、咳が出たりするのです。
くしゃみや咳によってはき出された細かい飛沫にウイルスが乗って、
今度はこれを吸い込んだ他のヒトに伝染します。
ですから予防としては、まず、うがいをしたり手を洗ったりすることが重要となります。
インフルエンザウイルスは大きくA型、B型、C型の3種類ありますが、
流行を起こすのはほとんどがA型です。
B型、C型はヒトのみに存在しますが、
A型はトリとかブタとかいろいろな動物に存在します。
通常はトリのウイルスはトリだけ、ブタのウイルスはブタだけなのですが、
インフルエンザウイルスは変化しやすく、
動物種を超えて感染を起こすことがあるため大きな問題となります。