日常生活でストレスを感じることは、誰しもあることですね。
最近ちょっと興味があって人類の進化について調べていますが、
このストレスはどの様にして起こるのでしょうか。
二足歩行を始めた証拠が残っている一番古い原人は、
『アウストラロピテクス』という原人です。
この原人の脳はまだ小さかったのですが、その後出現した現代人と同じ
ホモ属の『ホモハビリス』、それに続く『ホモエレクトス』という
原人に至っては、脳の容積が900ccと現代人の脳の容積1350ccに
かなり近づいてきます。
ちなみに現代人はホモサピエンスで、同じホモ属ではありますが、
系統樹として見ると、ホモエレクトスとは枝分かれしています。
要するに彼らは現代人の直接の先祖ではなく、いわば親戚の先祖みたいな
関係です。
さてこのホモエレクトスの段階で脳は急速に巨大化して、
その結果もたらされたものは、認知力の向上でした。
この原人の時代は氷河期と間氷河期が繰り返し、環境がめまぐるしく
変わる時代でした。そんな中で、環境変化をうまく捉えてそれに
適合することができたのは、このすぐれた認知力のおかげといわれています。
その後(あるいは同時だったかもしれません)、言語が発達して
社会性ができてくるのですが、おそらくこの認知力向上と平行して
起こったのが、抽象概念の獲得と記憶力の発達です。
記憶力が発達すると、時間を意識するようになります。
そして抽象概念の発達と相まって未来を考えることができるように
なってしまったのです。
「なってしまった」と表現したのは、これはまさにパンドラの箱
だったからです。未来を考えるというすばらしい認知力を身に
つけたために、今度はそれによるストレスの嵐の中に身を置くことに
なってしまいました。
みなさんが感じるストレスを考えてみてください。
全部とは言いませんが、たいていは未来のことではないでしょうか。
こんな事をしていたら将来どうなってしまうのかとか、この仕事が
うまくいかなかったら会社をクビになってしまうとか、そんなことを
考え始めるとストレスで夜眠れなくなる・・・
ということではありませんか。
もちろんイヌや猫も記憶力はありますし、未来を感じることも
多少できるかもしれませんが、それはごく短期間の、
せいぜい2,3日先くらいまででしょう。
人間のように、年老いて死ぬ間際のところまではとても考えられないと思います。
では、このストレスから逃れるためには・・・・
それは、時間を意識しないようにすることが重要です。
旅行に行くとストレスが解消されるのは良く経験しますね。
特にリゾート地ではその傾向が強いようです。
それはなぜかというと昨日、今日、明日が同じように流れていくので、
時間が起因となるストレスから解放されるのです。
よく「時間がゆっくり流れる」という表現をすると思いますが、
それがまさにこのことです。
そこでこのストレスを効果的に解消する方法です。
まず旅先では帰る日のことは、そのときが来るまで考えないようにする。
あたかも時間の流れのよどみにいるような感覚で、未来を考えることを止める。
そうすることでストレスから一挙に解放されます。
ぜひ一度お試しください。