インフルエンザ感染の仕組みとその予防(その4)

インフルエンザウイルスの特効薬はどうやって効くの?

さて抗生剤とは違い、インフルエンザウイルスそのものに
対する特効薬であるタミフルOR(中外製薬)やリレンザOR(グラクソ・スミスクライン)は
このインフルエンザウイルスが持っているノイラミニダーゼの働きを阻害し、
インフルエンザウイルスが細胞の中に入り込んで増えることを
阻止するお薬です(感染の仕組みを思い出しましょう)。

これらのお薬は、インフルエンザのかかりはじめに使うのが
効果的というのはこのようなわけです。タミフルは内服薬ですが、
リレンザは吸入薬です。
吸入薬ということでちょっと使いづらい面はありますが、
より直接的に効果が発揮されるという利点があります。

またタミフルは内服薬ということで気軽に多く使われすぎたためか、
最近はタミフルが効かない耐性ウイルスも出てきています。

また2,3年前よりタミフルを使用すると突然歩き回ったり、
中には2階から飛び降りてしまったりという異常行動が相次いで報告され
(後にリレンザでも報告)、クスリの副作用ではないかと疑われました。

しかし詳細な調査により、これらの異常行動はお薬の副作用というよりは
インフルエンザそのものによる症状であると結論されました。

しかしお薬の副作用であるかどうかにかかわらず、
インフルエンザにかかるとこういった異常行動を起こすことがあるので、
これらのお薬を使う場合はお医者さんや薬局での注意をしっかり守って、
特にお子さんの場合には熱の高い時期は異常行動を起こすことがあるので、
目を離さないように気をつけてあげてください。

結局予防が一番!
もっともこれらのお薬を使わないでも済むように、
しっかり予防するのが一番です。
寒い時期はマスクで呼吸器の湿度と温度を保って、
またウイルスの入った飛沫をひろってもうがいで流し、
手洗いを十分にすることが予防になります。
緑茶に含まれるカテキンは抗ウイルス効果があるといわれています。

中には緑茶でうがいをする人もいますが、飲めばその他の効果もありますから、
うがいは水で、その後緑茶を飲めばよいでしょう。
粘膜を丈夫にするビタミンも重要です
(風邪予防のビタミンについては
サプリメントサンプル館のヘルスステーションをご覧ください)。

ということでこの冬はがんばって風邪予防をするぞ!